POST CARD TOY 制作秘話
現在(一部の方々に)ご好評頂いている「POST CARD TOY series」。
どんなものなのかはサイトを見ていただくとして、ここでは開発秘話(・・という程でもありませんが)を書こうと思います。
僕がおもちゃの世界にどっぷりとはまってしまったのは、「おもちゃコンサルタント養成講座」というものを受講したのがきっかけでした。
その頃手作りおもちゃの工作本を読みあさっており、ちょうど娘が3歳の頃で、作ってみては娘に試させて反応を見たり、一緒に作ってみたりして、「次は何をつくろう?」とネタをいろいろ探していました。
工作の本は結構分厚い本が多く、ネタはほんとにいっぱいあるので最初のうちは困らなかったのですが、そのうちなかなか手を着けにくいものがでてきました。
「工作は好きだけど基本的にめんどくさがり屋。」という自分の性格が多々影響しているのもあるんですが、それとは別の理由として
◆素材がない。
◆今すぐ作りたいのに、素材の下準備に時間がかかる。
というものがあったのです。
例えば「フィルムケース」。
確かに数年前までは家のどこそこに転がっていたんですが、最近はもっぱらデジカメを使ってるから・・・無いんです、空のケース。
その他マッチ箱、単一電池、竹・・・
カップ麺の容器なんてのもありますが、そりゃ独身時代は家に溢れていました。
でも今はそんなに食べる機会が無いんです。有り難いことに。
「たまにカップ麺を食べた時に容器をとって置けばいいじゃん。」と言われると確かにそうなんですが、それは後者の理由が壁となって現れるのです。
「今すぐ作りたい!」
そうです。今ふと思い立って、今この瞬間に作って遊びたくなったのです。
ダダをこねるのです。
「今作って遊びたいぃぃ〜っ!」って、、、僕が。
近い将来そんな瞬間がくるだろうから、前もってカップ麺の容器を洗ってキープしておこうなんて、、予測できないんです。
「牛乳パックを洗って・・・」とか「トイレットペーパーの芯で・・」などもそうです。今すぐ残りの牛乳を飲み干すとか、お尻をふきまくるとか、それもなんだかもったいない。そもそも洗って乾くのを待つなんてのもちょっとツライのです。
(もちろんたまには賢く前もって準備しておくこともありますよ。)
・・・そんなこんなで、「POST CARD TOY series」を考えたときも自分の中で抑えておきたい要素のひとつとして「すぐに作れるか?」というのがありました。
「たこ糸とストローがあればすぐに楽しめます。」
という調子だと、どうもウソをついてるような気分になるんです。すぐじゃないじゃんって。
子どもがいる家庭ではストローが家に常備されてる確率は高いかもしれませんが、たこ糸となると確率はぐっと下がるんじゃないでしょうか。
「POST CARD TOY series」を手にとり、「じゃあ作ってみようか。」と思ったその時になるべく”すぐに”作れる状況にしたかったのです。
はさみやセロテープなどといった、工作目的ではなく日常的に使うであろう道具さえあれば作れるものにしたかったのです。
「そこまでお膳立てする必要あるの?」という意見もあるかもしれませんが、ここで僕が大切にしたいのは「遊びたい!作りたい!」という欲求が湧いたその瞬間なのです。
そして作ってみる。
遊んでみる。
一枚の紙切れがおもちゃになる、遊び道具を簡単に作れる、ということを体感する。
また作ってみる。
失敗する。
どうしよう?と考える。
テープでくっつけて直してみる。
他の紙で作ってみたら?と思いつく。
そうやって手を動かしているうちに頭も回りだし、「遊びたい!作りたい!」の欲求がどんどん膨らんでいく・・・
そんな創造の世界へ踏み入れる最初の一歩のハードルを下げたい。
また、はさみを上手に使えない年頃の子どもが「パパ、ママ、つくってー!」と言った時に、
「たこ糸がないからまた今度ね」とか
「時間がかかっちゃうから、後でね」ってなるのではなく、
「よし、まかせなさい。」と、パパやママもすぐに作る気になれるものにしたい。
そんな考えから、POST CARD TOY seriesの「日常的に使う道具さえあれば作れる」「作り方がシンプル」というコンセプトが生まれたのでした。
- 2010.02.16 Tuesday
- POST CARD TOY series
- 11:41
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- by Go Tomochika